PRP皮膚再生療法の効果|施術の内容・メリット・デメリットを紹介!

PRP皮膚再生療法は自身の血液を利用して、若返りなどさまざまな効果を得ることができる治療法です。

その効果の高さから万能注射とも形容されることのあるPRP皮膚再生療法ですが、今回はそんなPRP皮膚再生療法の効果について詳しく解説していきます。

なお、PRP皮膚再生療法は、お顔のシワやたるみなどの改善を図るアンチエンジングや美容を目的とする場合と、スポーツや運動などが原因でおこった外傷を治療することを目的とする場合の2つの目的がありますが、今回は美容目的で用いられるPRP皮膚再生療法の効果に絞ってご紹介していきます。

PRP皮膚再生療法とは

「PRP」とは、Platelet-Rich Plasma(多血小板血漿:たけっしょうばんけっしょう)の頭文字をとった略称です。ご自身から採血し、その血液を遠心分離することでこの多血小板血漿(PRP)を抽出します。

このPRPは、血液中の中でも特に「血小板」という成分を多く含有している成分です。血小板は本来、血液の凝固や損傷した組織の回復などの重要な役割を担っています。このPRPの再生能力を用いてアンチエイジングなどの美容目的へ適応させたのがPRP皮膚再生療法です。

大きく2つに分けられるPRP療法

PRP皮膚再生療法は大きく分けて2つに分類することが出来ます。1つは、血液から採取した多血小板血漿(PRP)のみを主に使用し、主成分を血小板とする再生療法です。

もう一方は、血液から採取した多血小板血漿(PRP)に不足している成長因子や白血球などの成分を加え、皮膚の再生能力を更に高めた再生療法です。

近年では、PRPのみを主成分として行われるPRP療法の施術が行われる機会は減少傾向にあり、より高い効果が期待できる成長因子等を添加したPRP療法(プレミアムPRP、New-PRP等の名称で扱われています)が支持を集めています。

血小板のみのPRP皮膚再生療法について

主な効果

血小板のみを主成分とするPRP皮膚再生療法は、ご自身のもつ血小板の皮膚再生効果によって、メスを使用することなくアンチエイジング効果を得ることが出来る施術です。

ただこの場合、一人ひとりが持つ血小板の質に個人差があることによって、効果の現れ方に差が出てしまうことがあります。そのため血小板の質によっては、なかなか施術の効果を実感できないケースも多いようです。

効果の及ぶ部位

血小板のみを主成分とするPRP皮膚再生療法は、目元周辺のエイジングケアに適している施術です。目元のちりめんジワや表情ジワ、目の下のクマなどを自然に改善することができます。

ほうれい線や深いシワ、目の下のたるみを改善したい場合には、後述する成長因子等を含んだPRP皮膚再生療法の施術が向いています。

効果が現れるまでの時間、効果の持続期間

PRPのみを主成分とするPRP皮膚再生療法の場合、施術を受けてから約2〜3ヶ月ほどの時間をかけてシワなどの症状を改善していきます。

注入後すぐに効果があるのではなく、徐々に効果が現れるので違和感なく自然なアンチエイジングを行うことができます。

効果の持続期間は約1年ほどです。1年が過ぎた頃からは施術自体の効果が衰えていくことになりますが、その後も肌自体からの若返り効果はしばらくの間持続します。

成長因子等を含むPRP皮膚再生療法について

通常のPRPよりも更に高い効果

通常のPRPに成長因子や白血球などの成分を補助的に加えることで、PRP単体で行われる施術での問題点であった一人ひとりのPRPの質による効果の差を埋めることができ、更に高い効果を得ることができます。

PRP単体での施術ではなかなか効果が得られないことも多かった、深いシワや軽いタルミ、ほうれい線、マリオネットラインなどの改善にも効果が期待できます。

効果の及ぶ部位

PRP単体の施術では目元の軽い症状のみに適応部位が限られましたが、成長因子等の成分と併せて用いられるPRPの場合は適応部位も大きく広がります。

ほうれい線やマリオネットライン、目元、眉間、額、頬、こめかみなどの顔への施術はもちろん、首や手の甲など顔以外のアンチエイジングにも効果的です。

効果が現れるまでの時間、効果の持続期間

効果が現れるまでの時間も、血小板単体で行われるPRP療法に比べてすこし早まるのが特徴で、大体施術から1〜6ヶ月ほどをかけて効果が現れ始めます。

とはいえ時間をかけて効果が得られることに変わりはなく、自然なアンチエイジングを行うことができます。

また、PRP単体の施術では1年ほどで効果が失われていましたが、成長因子等の成分をあわせることで持続期間は3年以上と大幅に持続期間を伸ばすことが出来ます。

2つのPRP皮膚再生療法に共通する効果の特徴

ヒアルロン酸注入よりもPRP皮膚再生療法のほうが効果的

ヒアルロン酸注入はシワ治療の中でも特に手軽に行われることの多いで施術です。シワの溝部分にヒアルロン酸を注入することで、すぐにその効果を実感できます。ですが、ヒアルロン酸は半年〜1年ほどで体内に吸収されてしまうため、定期的な注入を行わなければその効果は失われ再びシワが現れます。

PRP皮膚再生療法はヒアルロン酸注入などの施術のように、ただシワの溝を物理的に埋めるだけの施術ではありません。PRP皮膚再生療法では肌それ自体の力を呼び起こし、コラーゲンの増生や毛細血管の新生を促します。肌自体の再生効果が得られるため、術後PRP皮膚再生療法自体の効果が薄れてもシワは改善された状態が続くのです。

ヒアルロン酸注入と比べて血流障害のリスクが低い

稀ではありますが、ヒアルロン酸注入によってシワの改善等を行った際に、施術を行った場所によっては、血管にヒアルロン酸がつまったり、圧迫することによって血流障害(塞栓症)が起こるリスクがあります。

PRP皮膚再生療法の場合は、このような血流障害を起こしてしまうことが無いため、より高い効果が得られるという点に加えて、リスクを避けるという点でもメリットがある施術と言えるでしょう。

成長因子等を含むPRP皮膚再生療法のリスクやデメリット

成長因子が更に加えられていることで効果が出過ぎる事がある

高い効果が得られる成長因子等の成分を用いるPRP皮膚再生療法ですが、その分膨らみ過ぎやしこりなどの症状が出てしまうリスクがあります。

予想以上に組織の再生効果が出てしまった場合などに、膨らみすぎやしこりなどの症状が起こります。こうした事態に陥る原因としては、事前の治療プラン不足によって注入量や注入する場所、深さなどの見極めを誤ってしまったことなどが挙げられます。

膨らみ過ぎのリスクへの対処法

成長因子等を含むPRP皮膚再生療法を受けた際に膨らみすぎてしまった場合の対処法としてはいくつかの方法が挙げられます。

ケナコルト注射(ステロイド注射)や、ヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸の分解酵素)、脂肪溶解注射などを行うことで膨らみすぎを改善することが出来ます。膨らみすぎの原因を吸引することでも対処が可能です。また、場合によってはこれらの施術を組み合わせて対処することもあります。

できるだけ膨らみすぎなどのリスクが起こらないように、施術時に成長因子の量をしっかりとコントロールすることが大切です。ですが、もしも万が一の事態に陥ってしまった場合でも、ご紹介したような方法で膨らみすぎを改善することも可能です。

成長因子等を含まないPRP皮膚再生療法のリスクやデメリット

効果が薄い

成長因子等を含むPRP皮膚再生療法のリスクについてご紹介しましたが、「なら成長因子等を含まないPRP皮膚再生療法の方がいいのでは?」と感じた方もいるのでは無いでしょうか。ですが、成長因子等を含まないPRP皮膚再生療法にもデメリットが存在します。

一番に挙げられるデメリットは、成長因子等を含まないPRP皮膚再生療法は効果が弱いということです。そのため、目の周りなどの浅いシワの改善くらいにしか十分な効果は発揮されず、本当に気になる深いシワやくぼみなどの症状の改善には効果が無いことがほとんどです。

成長因子等を含むものに比べてリスクの可能性が低いという側面もありますが、それはつまり、それほど高い効果が期待できないという側面と裏返しであることを知っておきましょう。

リスクを避けるために大切なクリニック選び

膨らみすぎやしこりなどのリスクをできるだけ低く、成長因子等を含んだPRP療法を受けるためには、施術を受けるクリニックや医師選びがとても重要です。

特に、PRP皮膚再生療法のような再生医療は比較的新しい治療分野であるため、たくさんの症例数や実績をもっているかどうかは、クリニックを選ぶ上での基準の1つとなるでしょう。  

また、PRP皮膚再生療法は一人ひとりの症状に応じて、注入量や注入する場所、深さなどの細やかな治療のプランと高い医師の技術が必要になる施術です。患者様のことを第一に考え、しっかりと自分にあった治療を提案してくれる信頼できる医師の下で施術を受けるようにしてください。

聖心美容クリニックのプレミアムPRP皮膚再生療法の強みとは?

聖心美容クリニックでは【プレミアムPRP皮膚再生療法】と呼ばれる、PRPに成長因子を添加したものを注入する施術方法をお勧めしています。効果が現れるまで、通常のPRP皮膚再生療法では2~3ヵ月ですが、このプレミアムPRP皮膚再生療法は1~2ヵ月と早く実感することが可能で、また効果の持続期間も3年程度になるという点など高い評価を得ています。

そんな聖心美容クリニックの「プレミアムPRP皮膚再生療法」の強みとは、数多くの症例の積み重ねと地道な研究によって確立された技術です。業界のなかでも、いち早くPRP皮膚再生療法を取り入れたことによって、他院には負けない圧倒的な症例数を持ち、豊富な経験があります。

こうした豊富な経験によって、様々な症例に応じた成長因子の適正量のメソッドが確立されました。また、0.001mlまで正確に量り取れるマイクロピペットを使用して、聖心美容クリニック独自のメソッドに沿った配合を正確に行う技術も持ちます。

さらに聖心美容クリニックではこれまでの「プレミアムPRP皮膚再生療法」の経験と研究を論文にまとめ、アメリカの形成外科学会が発行する世界的医学誌「PRS」にて、2016年度の最優秀論文として「ベストペーパーアワード2016」を受賞しました。

このような他院では真似できない独自のメソッドの確立によって、膨らみすぎやしこりなどのリスクを限りなくゼロにまで近づけつつも、最大限高い効果を発揮できるPRP皮膚再生療法が可能になったのです。

鎌倉 達郎

鎌倉 達郎医師

経歴・資格/所属

経歴

1989 宮崎医科大学医学部卒業 九州大学生体防御医学研究所附属病院 勤務
1990 九州大学医学部附属病院 勤務
1991 九州大学医学部附属病院(第2外科)にて診療をしながら、同病院の医療情報部にて、研究に従事
1993 早良病院(現 福岡ハートネット病院)にて外科診療と研究の両立を継続
1995 品川美容外科 勤務
2000 優れた実績を評価され聖心美容外科に招聘 東京院副院長就任
2001 福岡院院長就任
2003 聖心美容外科東京院院長就任
2004 聖心美容外科統括院長就任
2015 第104回日本美容外科学会(JSAS)会長に就任
2017 公立大学法人横浜市立大学医学部 臨床教授に就任
2022 日本美容外科学会(JSAS)理事長に就任

資格/所属

日本美容外科学会(JSAS)理事長
公立大学法人横浜市立大学医学部 臨床教授
一般社団法人日本ルックスケア医学会 副理事長
公益社団法人国際化粧療法協会 理事
一般財団法人日本医療アートメイク財団 理事
一般社団法人日本ケアネイル協会 特別顧問
エステティックメディカルアカデミー(AMA)顧問
第104回日本美容外科学会(JSAS)会長
IMCAS World Scientific Committee 2017,board member
IMCAS ASIA 2015,2016 Scientific board member
IMCAS ASIA 2010 Faculty
AMWC JAPAN Advisory board member
日本美容外科学会(JSAS)専門医
日本美容外科学会(JSAS)正会員
日本美容外科学会(JSAPS)会員
日本形成外科学会会員
日本再生医療学会 再生医療認定医
日本外科学会会員
日本美容外科医師会会員
日本先進医療医師会会員
日本外科学会認定医
日本臨床医学発毛協会認定 発毛診療指導認定医
ミラドライ認定医
ジュビダームビスタ®ボリューマXC認定医
ジュビダームビスタ®ボリフトXC認定医
ジュビダームビスタ®ボルベラXC認定医
ジュビダームビスタ®ボラックスXC認定医
ジュビダームビスタ®ボライトXC認定医
ジュビダームビスタ®ウルトラXC/ウルトラプラスXC認定医
ボトックスビスタ認定医

what's new

関連記事